賃貸仲介の用語集

反響・追客・物確・AD・重説など、賃貸仲介の現場で毎日使われる言葉の意味を、実務での使われ方とあわせて短くまとめました。

執筆: 渡邊 湧人(株式会社ユーカリ 代表取締役)更新日:

集客と反響

反響はんきょう
賃貸ポータルや自社ホームページを見たお客様から届く問い合わせのこと。
メール・電話・LINE などで届き、1 人のお客様から何度も届くこともある。反響の数と、そこから来店・成約に進んだ割合が、媒体ごとの効果を測る基本の数字になる。
ポータルサイト
SUUMO・LIFULL HOME'S・アットホームのように、多くの不動産会社の物件をまとめて掲載する物件検索サイトのこと。
賃貸仲介の反響の多くはポータル経由で届く。反響は媒体ごとの書式の通知メールで届くのが一般的。
おとり物件
実在しない物件や、既に成約していて紹介できない物件を広告に載せて集客すること。
不動産の表示に関する公正競争規約や景品表示法で禁止されている。成約済みの物件を掲載したまま放置することも、おとり広告とみなされ得る。
名寄せなよせ
同じお客様からの複数の問い合わせを、メールアドレスや電話番号で照らし合わせて 1 人の顧客にまとめること。
名寄せをしないと、同じ人が媒体ごと・問い合わせごとに別の顧客として登録され、対応の重複や確認漏れが起きる。

追客と案内

追客ついきゃく
反響を寄せたお客様に、来店・成約まで継続して連絡を取り、物件の提案や日程の調整をすること。
反響直後の初回返信から、返信が止まったお客様への再連絡、条件に合う新着物件の案内までを含む。
初動しょどう
反響が届いてから最初にお客様へ連絡するまでの対応のこと。
お客様は複数の会社に同時に問い合わせていることが多く、初動の速さと中身が来店につながるかを大きく左右する。
物確ぶっかく
物件確認の略で、管理会社や貸主に物件がまだ募集中かどうか (空室か) を確かめること。
反響への返信の前や、内見の前に行う。物確をせずに案内して既に成約していた、というのはお客様の信頼を失う典型的な失敗。
内見ないけん
入居を検討しているお客様が、実際に物件の部屋を見に行くこと。内覧とも言う。
担当者が同行するのが一般的。オンラインで部屋を見せる「オンライン内見」もある。
来店らいてん
お客様が仲介会社の店舗に来て、物件の紹介や相談を受けること。
反響からの来店の割合 (来店率) は、追客の成果を測る代表的な指標。

業者の役割と報酬

元付けもとづけ
貸主から直接、入居者の募集を依頼されている不動産会社のこと。管理会社が兼ねることが多い。
客付けきゃくづけ
部屋を探しているお客様 (借主) を見つけて物件を案内し、契約まで仲介する不動産会社のこと。
賃貸仲介の店舗の多くは客付けとして、元付けの物件をお客様に紹介している。
両手りょうて
1 つの取引で、貸主側と借主側の両方の仲介を同じ会社が行うこと。片方だけの場合は「片手」と言う。
仲介手数料ちゅうかいてすうりょう
賃貸の契約を仲介した不動産会社が受け取る報酬のこと。
貸主と借主から受け取る合計は家賃 1 か月分 + 消費税が上限 (宅建業法の報酬告示)。居住用では片方から受け取れるのは原則 0.5 か月分 + 消費税まで。

申込から契約まで

申込もうしこみ
お客様が「この部屋を借りたい」と貸主に意思を伝え、入居審査を受けるための手続きのこと。
先行申込せんこうもうしこみ
内見をする前、または退去前で部屋を見られない段階で、先に申込を入れて部屋を押さえること。
入居審査にゅうきょしんさ
貸主や管理会社、保証会社が、申込者の支払い能力や連帯保証の条件を確認して、貸すかどうかを判断すること。
保証会社ほしょうがいしゃ
入居者が家賃を滞納した時に、立て替えて貸主に支払う家賃債務保証の会社のこと。
連帯保証人の代わり、または連帯保証人に加えて、保証会社の利用を入居の条件にする物件が多い。
重説じゅうせつ
重要事項説明の略で、契約の前に宅地建物取引士が、物件や契約条件の重要な事項を書面で説明すること。
宅建業法 35 条で義務付けられている。オンラインで行う重要事項説明は「IT 重説」と呼ばれる。
前家賃まえやちん
契約時に、入居月の翌月分の家賃を前払いで支払うこと。
月の後半に入居する時は、日割り家賃と前家賃を契約時にまとめて払う契約が多い。
日割り家賃ひわりやちん
月の途中から入居した時に、入居した日数ぶんだけ計算して支払う家賃のこと。
その月の日数で割る方法と、30 日で割る方法がある。
フリーレント
入居後の一定期間 (1 か月など) の家賃を無料にする契約条件のこと。
短期間で解約した場合に違約金が設定されていることが多い。

業界の仕組み

レインズ
国土交通大臣が指定した不動産流通機構が運営する、不動産会社どうしで物件情報を共有するためのシステム (REINS) のこと。
売買の専任媒介・専属専任媒介では登録が義務付けられているが、賃貸の媒介に登録の義務はない。
宅地建物取引士たくちたてものとりひきし
宅地建物取引業法にもとづく国家資格を持ち、重要事項説明や契約書面への記名ができる人のこと。宅建士とも言う。

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